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【2026年5月】今月のフラット35の金利。変動金利1%時代に固定金利で住宅購入を考えるべき理由

2026年5月のフラット35金利は、前月から大きく上昇しました。

特に多くの人が利用を検討する21年以上35年以下のフラット35は、融資率9割以下で年2.71%となっています。

一方で、変動金利も以前のような0.4〜0.6%台が当たり前という状況ではなくなっています。2026年5月時点では、主要銀行の変動金利はおおむね1%前後まで上がっています。

それでも、毎月返済額だけを見ると、変動金利の方が固定金利より安く見えます。

しかし、住宅購入では基本的に固定金利で考えるべきです。

理由は、住宅ローンが35年という長期の借金だからです。

変動金利は、借りた時点の返済額が安く見えます。しかし、将来金利が上がれば返済額も上がる可能性があります。一方、固定金利は借入時点で返済額が確定します。

家計設計がしやすく、教育費、車、老後資金、修繕費などの計画も立てやすくなります。

住宅購入で一番怖いのは「今は払えるけれど、将来払えなくなること」です。そのリスクを抑える意味で、固定金利には大きな価値があります。

2026年5月のフラット35金利

2026年5月のフラット35の主な金利は以下の通りです。

商品・借入期間融資率9割以下融資率9割超
フラット20:20年以下年2.39%年2.50%
フラット35:21年〜35年年2.71%年2.82%
フラット50:36年〜50年年2.87%

これは新機構団信付きの金利水準です。

一般的に住宅購入で検討されることが多いのは、21年以上35年以下のフラット35です。その最頻金利は、融資率9割以下で年2.71%です。

つまり、自己資金を1割以上入れられる人でも、35年固定では2.7%台の金利を受け入れる必要があります。

変動金利も1%前後まで上がっている

以前は、変動金利0.5〜0.7%台で住宅ローンを借りられるケースも多くありました。

しかし、2026年5月時点では、主要銀行の変動金利は1%前後まで上がっています。

目安としては、次のような水準です。

金融機関変動金利の目安
三菱UFJ銀行0.945%
みずほ銀行1.025%
三井住友銀行1.275%
住信SBIネット銀行0.95%前後
auじぶん銀行1.1%前後

もちろん、実際の適用金利は審査内容、借入条件、団信、キャンペーン、自己資金割合などで変わります。

ただし、もはや「変動金利は0.5%くらいで借りられる」と考えるのはやや古い感覚です。

今後住宅ローンを検討するなら、変動金利は最低でも1.0%前後で試算し、余裕を見て1.5%、2.0%、3.0%まで上がった場合も確認しておくべきです。

今月は前月比で0.22%上昇

2026年5月のフラット35は、前月から0.22%上昇しています。

住宅ローンの金利で0.22%というと、小さく見えるかもしれません。しかし、住宅ローンは借入額が大きく、返済期間も長いため、0.2%程度の差でも総返済額には大きく影響します。

たとえば、3,000万円や4,000万円を35年で借りる場合、金利が0.2%上がるだけで、総返済額は数十万円から100万円以上変わることがあります。

フラット35は全期間固定なので、借入時の金利が完済まで続きます。今月の金利で借りれば、その金利を長期間背負うことになります。

だからこそ、固定金利で借りる場合は「高いから避ける」ではなく、「この金利で35年間払える家なのか」を見る必要があります。

なぜフラット35の金利が上がっているのか

フラット35の金利は、長期金利の影響を受けやすい住宅ローンです。

最近は、日本銀行の金融政策正常化や追加利上げへの警戒感から、長期金利に上昇圧力がかかっています。

変動金利は短期金利の影響を受けやすい一方で、フラット35のような長期固定金利は、長期金利の動きが反映されやすくなります。

そのため、長期金利が上がると、フラット35の金利も上がりやすくなります。

今月の金利上昇は、単なる一時的な変動というより、金利環境そのものが以前とは変わってきていることを示しています。

年2.71%は重い。しかし固定金利には意味がある

フラット35の21年以上35年以下で年2.71%という水準は、住宅ローンとして軽くありません。

変動金利が1%前後だとしても、固定2.71%との差はまだ大きいです。

しかし、変動金利には将来金利が上がるリスクがあります。

今の変動金利が1%前後だからといって、35年間ずっとその水準で借りられる保証はありません。

固定金利は、安心を買うためのコストが高くなります。その代わり、完済まで返済額が確定します。家計管理の安定性を重視するなら、固定金利には十分な意味があります。

住宅ローンは、短期的な損得だけで選ぶものではありません。

家族の生活、教育費、老後資金、修繕費、車の買い替え、収入減少リスクまで考えると、返済額が確定するメリットは大きいです。

変動金利の現在の低さは歴史的に見ても特別

変動金利は現在1%前後まで上がっていますが、過去の住宅ローン金利から見ると、まだ低い水準です。

過去の変動金利の推移をざっくり整理すると、次のようになります。

時期変動金利の目安
1980年代後半5〜7%台
1990年ごろ最大8.5%前後
1990年代半ば2〜3%台へ低下
2000年代以降店頭表示金利2.475%前後が長く続く
2010年代後半〜2020年代前半優遇後の実行金利0.4〜0.7%台が多い
2026年5月主要銀行で1%前後

ここで大事なのは、現在の1%前後の変動金利ですら、過去から見ると低い部類だということです。

2000年代以降、多くの銀行で変動金利の店頭表示金利は2.475%前後が長く続いてきました。実際に借りる人は、そこから優遇幅を引いた適用金利で0.4〜0.7%台になっていました。

つまり、近年の超低金利は、金利優遇と低金利政策によって成り立っていた面があります。

今後、短期金利や銀行の調達環境が変われば、変動金利がさらに上がる可能性はあります。35年ローンである以上、そのリスクは無視できません。

融資率9割以下と9割超の違い

フラット35では、融資率によって金利が変わります。

融資率9割以下とは、住宅価格のうち借入額が9割以下である状態です。たとえば、4,000万円の住宅に対して、借入額が3,600万円以下なら融資率9割以下です。

一方、4,000万円の住宅に対して3,800万円を借りるような場合は、融資率9割超になります。

今月のフラット35では、21年以上35年以下の場合、融資率9割以下が年2.71%、9割超が年2.82%です。

つまり、自己資金が少ないほど金利が高くなります。

住宅購入では、物件価格だけでなく、諸費用、引っ越し費用、家具家電費用、修繕費、固定資産税などもかかります。無理に頭金を入れすぎて現金がなくなるのも危険ですが、融資率9割超で高い金利を背負うのも慎重に考えるべきです。

ローンシミュレーションの前提

ここから、3,000万円、4,000万円、5,000万円を借りた場合のシミュレーションを見ていきます。

条件は以下の通りです。

  • 借入期間:35年
  • 返済方法:元利均等返済
  • ボーナス払い:なし
  • 変動金利:年1.0%で試算
  • 固定金利:年2.71%で試算
  • 諸費用、団信条件、保証料、手数料は含めない

今回は、現在の実勢に合わせて、変動金利を1.0%として試算します。

ただし、変動金利1.0%も「35年間ずっと続く保証」はありません。あくまで現在に近い水準での比較です。

3,000万円借りた場合

金利毎月返済額総返済額利息総額
変動1.0%約85,000円約3,557万円約558万円
固定2.71%約111,000円約4,648万円約1,648万円

3,000万円借入では、変動1.0%と固定2.71%で、毎月返済額に約26,000円の差があります。

この差を見ると、変動金利を選びたくなるのは自然です。

しかし、固定金利は35年間ずっと約11.1万円で確定します。変動金利は、将来金利が上がれば返済額が増える可能性があります。

住宅ローンは、最初の返済額だけで判断してはいけません。

4,000万円借りた場合

金利毎月返済額総返済額利息総額
変動1.0%約113,000円約4,742万円約742万円
固定2.71%約148,000円約6,197万円約2,197万円

4,000万円借りると、固定2.71%では毎月約14.8万円です。

これはかなり重い返済額です。

固定金利でこの返済額が厳しいなら、そもそも4,000万円の借入が家計に対して大きすぎる可能性があります。

変動1.0%なら毎月約11.3万円なので、借りやすく見えます。しかし、これは金利1.0%が続く前提です。

4,000万円の住宅ローンは、金利上昇の影響を強く受けます。変動金利で借りる場合は、将来金利が1.5%、2%、3%になっても耐えられるかを確認する必要があります。

5,000万円借りた場合

金利毎月返済額総返済額利息総額
変動1.0%約141,000円約5,928万円約928万円
固定2.71%約184,000円約7,746万円約2,746万円

5,000万円借入になると、固定2.71%では毎月約18.4万円です。

これは、かなり高収入の家庭でなければ重い水準です。

固定金利で毎月18万円台の返済が厳しいなら、変動金利で無理に借りるのは危険です。

変動1.0%では毎月約14.1万円なので、「これなら買える」と感じやすいです。しかし、5,000万円という大きな借入では、金利上昇時の負担も非常に大きくなります。

低金利の返済額だけを見て物件価格を決めると、将来の家計がかなり危険になります。

変動金利が上がった場合の返済額

変動金利のリスクを見るために、金利が1.0%、1.5%、2.0%、3.0%になった場合の毎月返済額も確認します。

借入額1.0%1.5%2.0%3.0%
3,000万円約85,000円約92,000円約99,000円約115,000円
4,000万円約113,000円約122,000円約133,000円約154,000円
5,000万円約141,000円約153,000円約166,000円約192,000円

変動金利が3%まで上がると、固定2.71%より返済額が高くなります。

もちろん、変動金利が必ず3%になるとは限りません。しかし、35年という長い期間では、金利が上がる可能性を無視するべきではありません。

特に借入額が大きいほど、金利上昇の影響は強くなります。

固定金利で払えない家は買わない方が安全

住宅購入で重要なのは、「変動金利なら払える」ではなく、「固定金利でも無理なく払えるか」です。

固定金利で試算して返済が厳しいなら、その物件は身の丈に合っていない可能性があります。

変動金利は、最初の返済額を低く見せてくれます。しかし、それによって本来より高い物件を買ってしまうと、将来の金利上昇時に家計が苦しくなります。

特に子育て世帯は、住宅ローン以外にも教育費、車、食費、保険、家電、修繕費、老後資金が必要です。

固定金利で無理なく払える範囲に借入額を抑えることが、長期的には安全です。

フラット35が向いている人

今月の金利水準でも、フラット35が向いている人はいます。

まず、将来の金利上昇が不安な人です。変動金利で借りて、今後返済額が上がることに強い不安があるなら、全期間固定の安心感には価値があります。

また、家計に余裕が少なく、将来の返済額変動に耐えにくい家庭にも向いています。毎月の返済額が最初から決まっていれば、教育費や老後資金の計画を立てやすくなります。

自営業者や収入の変動がある人にとっても、返済額が固定されることは安心材料になります。

長期間住む予定があり、短期で売却する可能性が低い人にも向いています。長く住む前提なら、金利上昇リスクを固定で抑えるメリットを受けやすくなります。

フラット35が向かない人

一方で、今月の金利水準では、フラット35が向かない人もいます。

まず、毎月返済額をできるだけ抑えたい人です。年2.7%台の固定金利は、変動金利と比べると返済額が高くなりやすいです。

また、短期間で繰り上げ返済する予定がある人も、フラット35のメリットを十分に活かしにくい場合があります。固定金利の安心感は長期で借りるほど意味があります。

借入額が大きすぎる人も注意が必要です。金利が高い状態で大きなローンを組むと、毎月返済額も総返済額も重くなります。

特に、住宅価格が高騰している現在、物件価格・金利・諸費用のすべてが家計に重くのしかかります。フラット35で借りるなら、借入額そのものを抑える意識が必要です。

住宅購入を急ぎすぎない

金利が上がっている局面では、「これ以上上がる前に買わなければ」と焦りやすくなります。

しかし、住宅購入を焦るのは危険です。

住宅ローンは何十年も続きます。少し金利が上がることより、無理な物件価格で買うことの方が家計に大きなダメージを与えることがあります。

今月のフラット35金利を見ると、住宅購入では以前より慎重さが必要です。

物件価格、金利、諸費用、維持費、教育費、車、老後資金まで含めて考えなければいけません。

金利上昇局面では、「買える物件」ではなく「無理なく返せる物件」を選ぶことが重要です。

まとめ

2026年5月のフラット35金利は、21年以上35年以下・融資率9割以下で年2.71%、20年以下で年2.39%となっています。融資率9割超では、21年以上35年以下が年2.82%です。

前月から0.22%上昇しており、フラット35はかなり高い水準になっています。

一方で、変動金利も以前のような0.5%台ではなく、主要銀行では1%前後まで上がっています。

それでも、変動1.0%と固定2.71%を比べると、変動金利の方が毎月返済額は安く見えます。しかし、住宅ローンは35年続く長期の借金です。将来の金利上昇リスクを家庭で抱えるより、固定金利で返済額を確定させた方が、家計管理は安定します。

基本的には、固定金利で無理なく返せる範囲の家を買うべきです。

変動金利でしか買えない家は、将来の金利上昇に耐えられない可能性があります。住宅購入では、「今買えるか」ではなく「35年間払い続けられるか」で判断することが大切です。